美山粋仙庵 お食事と一日一組の宿

4.田歌の無形文化財「八坂神社の祇園さん神楽」

祇園さん神楽1祇園さん神楽2

田歌 八坂神社

所在地:京都府南丹市美山町大字田歌小字建岩

田歌(とうた)と八坂神社の祇園さん

田歌大橋の下に、簡素な「祇園神社(八坂神社)」が鎮座されている。境内もさほど広くはなく、老松と杉桧の森の姿も薄い。しかし、祇園は「牛頭天皇(ごずてんのう)」*1)を祀るものだともいわれ、昔は「博労(ばくろう)」が信仰しお参りもしたので小さいながらも田歌集落にとっては尊い霊地である。

御神体の箱書きには、元禄13年11月11日造営、洞雲寺(とううんじ)光悦上人勧請、寛永*2)17年(1640)とある。当時の住職が洞雲寺の守護神として、田歌村の繁栄を祈念して勧請したものである。また、社前に享保20年(1735)と明記された石灯籠と正徳元年(1711)と記した御手洗いの石の水溜がある。しかし、どの地方のどの神社から伝わったものか定かではない。田歌集落は、若狭との文化交流が中心であったことから、小浜方面とも考えられるがそれらしい確証もない(隣村の福井県名田庄村によく似た祭りがあるという)。

7月の夏祭りであり、祇園さんと呼ぶことから京都の祇園さんだろうという説もある。

祇園祭りであるから、京は7月17日の夏祭り、万都の子女を感激せしめる鉾や山の神幸があるように、田歌集落でも7月14日にお祭りをする。毎年集落の老年・青年・少年すべての男が潔斎*3)して1週間前(7月7日 )から「当家」*4)に集まり笛と太鼓の稽古をする。いよいよその日になると12時30分頃、宿から楽隊の行進が始まる。

「やせ(鬼)」子供2人、「天狗」「神主」それぞれ1人、手槍を担ぐ「やっこ(奴)」3人、「ささらすり(火男;ひょっとこ)」「お多福」「樽負い爺」「太鼓」「笛」の順に神社に向かう。道中は「やっこ」の「ヤートーセー、ヤートーナ」の掛け声による槍振り、道引の笛・太鼓をたたきながら進む。神前で神主の祝詞が済むといよいよ「御神楽」が始まる。まず、村の老人が模範を示す太鼓を笛に合わせてたたく。両手を張り、両足前後して、あるいは回り、あるいはかがみながら単純な太鼓ではあるが、笛に合わせて打ち出す音は、堂々と山谷に木霊してものすごく、人もすごく豪き、少年も勢いよく打ち込む。これを「サンギリ」という。少年のサンギリが済むと「やっこ2人」「やっこ・樽負い爺」による「サンギリ」、「ささらすり・お多福」による「新マクラ」があり、最後に「ささらすり・お多福・樽負い爺」による「三の舞(サンバソウ)」が奉納される。

田歌地名の起こりを「激しく足踏ん張って力強くサンギリやサンバソウを奉納するのが「踏歌(とうか)」である。集落の名の「田歌(とうた)」は実は「踏歌」ということで、トウタと転訛したのはないか、集落の名にまでなった祇園社への踏歌だ」と京都府立大学教授の藤田元春先生は解明されている。また、名田庄村の郷土史家・田歌 昇氏は、田踏み、田歌舞、田楽踊り、訪ねて洞雲寺にこられ、祇園祭りも拝見された。自分の性が田歌であるため姓の起源についても研究されていた。

「田歌の起こりは史書等にある『田楽』『田楽囃子』が『踏田舞い』と呼ばれ、田歌(トウタ)となり、八坂神社を祭り、踏歌を奉ずる集落のこの地が田歌(とうた)という地名になったものと想像される」と郷土史に記されている。

とにかく、この地は有名になり、平成3年4月19日に「京都府無形文化財」に登録されるとともに、一般観客のほか写真家などの見物客も多い。信仰の中心に部落創始以来父子相伝の太鼓の奏楽であるが、過疎が進み若者が減少していく中で、この伝統文化を伝承していくことの困難さに悩まされた時期もあったが、最近は他町村からの若者が大勢移住し子供の数も増え、にぎやかな祭りとなっている。少なくとも寛永17年(1640)以後、今日まで360年余り、トウトウとしてこの太鼓は鳴り響いてきた。この地に生まれこの地に帰っていく村人に対し、この奉納神楽こそ、この世の極楽の面影でおあるのだ。

註)
*1)牛頭(ごず)天皇(てんのう)は、インド祇園神社の守護神である。
*2)寛永13年(1636)に「寛永通宝」が発行されている。徳川3代将軍家光の時代(1604〜1651年)
*3)けがれを避け、欲望を絶ち、水浴して心身を清めること。
*4)「宿」という。昔は毎年若者が頼みに廻って宿を引き受けてもらっていたが、現在では各戸順番で宿を担っている。

集落作成の祇園さん当日に配布された説明書より。
2004.7.14
※ 一部庵主訂正箇所あり

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